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自転車の青切符2026|反則金一覧と赤切符の境目

May 13, 2026
2 min read

2026年4月1日から、自転車の交通違反に「青切符」(交通反則通告制度)が導入された。これまで自転車の違反はすべて「赤切符」、つまり刑事手続きの対象で、起訴されれば前科がついた。だから現場の警察官も、よほど悪質でない限り口頭注意で済ませてきた——というのが実態だったわけだ。手続きが重すぎて、軽い違反では切符を切る側も切られる側も割に合わなかった。

それが変わった。これからは反則金を払えば刑事処分を免れる代わりに、これまで「注意」で見逃されていた信号無視や逆走、ながらスマホが、淡々と切符を切られる対象になる。対象は16歳以上。中学生(原則15歳まで)は当面これまで通り指導・警告だが、高校1年生はもう「払う側」だ。

通勤通学で毎日乗っている人、子に自転車を買い与えた親、フードデリバリーで稼いでいる人。「自分のいつもの乗り方は反則金の対象なのか」を、具体的な金額付きで一度確認しておいたほうがいい。年齢が16歳以上か、どんな乗り方をしているかで、影響はまったく変わってくる。

なぜ今、自転車に青切符なのか

きっかけは、自転車が絡む事故が減らないことだ。警察庁の統計では、交通事故全体は長期的に減っているのに、自転車関連の事故は年7万件前後で高止まりし、全事故に占める割合はむしろ上がっている。歩道を時速20km超で抜けていく自転車、スマホを見ながら走る通学生、信号無視のショートカット——「危ないけど捕まらない」状態が放置されてきた。

その空気を変える前段が2024年11月の改正だった。このとき自転車の「ながらスマホ」と「酒気帯び運転」がはっきり罰則化された。そして2026年4月、軽い違反まで含めて反則金で処理する仕組み、すなわち青切符が動き出した。流れとしては「重い違反を罰則化 → 軽い違反は反則金で大量処理できるように」という二段構えだ。

この3年で自転車ルールはこう変わった

青切符は突然降ってわいた制度ではない。ここ数年、自転車を取り巻くルールは段階を踏んで厳しくなってきた。並べると流れが見える。

時期変わったこと罰則の重さ自分への影響
2023年4月ヘルメット着用が全年齢で努力義務になし(努力義務)かぶらなくても切符は来ないが、頭部の致命傷リスクは別問題
2023年7月特定小型原動機付自転車を新設自転車とは別ルール電動キックボードの一部は「自転車」ではなくなった
2024年11月ながらスマホ・酒気帯び運転を明確に罰則化刑事罰「自転車だから飲んでも平気」が完全に通用しなくなった
2026年4月青切符(交通反則通告制度)を導入反則金注意で済んでいた軽い違反が現金に換算される

順番に意味がある。「事故に直結する重い行為を先に罰則化し、そのうえで軽い違反を反則金でさばく仕組みを足す」という二段構えだ。2024年に刑事罰化されたながらスマホが、2026年の青切符でも自転車違反の最高額(1万2千円)に据え置かれているのは、その流れの名残といえる。

逆に言えば、ここで打ち止めとは限らない。反則金の額や取締りの重点は、運用しながら見直されていく。施行直後のいまは「まず警告」という地域も多いが、件数や事故の動向を見て本格運用へ切り替わる。「去年は注意で済んだ」が来年も通じるとは思わないほうがいい。年度替わりに地元の都道府県警が出す重点取締りの告知に一度目を通しておくと、自分の生活圏で何が狙われるかがつかめる。

そもそも青切符で何が変わったのか

ポイントは「軽い違反のハードルが下がった」ことに尽きる。

赤切符は、交付されると警察署や検察庁への出頭、場合によっては略式裁判という流れになる。手間も大きいし、罰金が確定すれば前科だ。だから自転車相手には実務上ほとんど使われず、結果として「自転車は何をしても注意止まり」という空気が長年続いていた。歩道を猛スピードで走ろうが、赤信号を無視しようが、せいぜい「気をつけてね」で終わっていたわけだ。

青切符は、自動車の交通反則制度と同じ仕組みを自転車にも広げたもの。違反現場で告知を受け、後日送られてくる納付書で反則金を払えば、刑事手続きには進まず前科もつかない。逆に言えば、警察官が「切りやすく」なった。注意で済んでいたものが、これからは反則金として現金に換算されて手元に届く。

対象となる違反行為は113種類とされる。とはいえ日常で問題になるのはせいぜい10種類前後だ。以下、主要なものを金額付きで見ていく。

反則金はいくらか — 主要違反の金額一覧

報道や警察庁が公開したルールブックで示されている主な金額をまとめた。

違反行為反則金(目安)
携帯電話使用等(ながらスマホ・手に保持)12,000円
遮断踏切への立ち入り7,000円
信号無視6,000円
通行区分違反(車道の右側通行=逆走)6,000円
通行区分違反(歩道通行のルール違反)6,000円
通行禁止違反(車両進入禁止の道など)6,000円
指定場所一時不停止(止まれの標識・標示無視)5,000円
無灯火(夜間に前照灯をつけない)5,000円
制動装置不良(ブレーキのないピストなど)5,000円
公安委員会遵守事項違反(傘差し・イヤホン両耳・スマホ画面注視など)5,000円
一方通行違反6,000円
徐行場所違反5,000円
乗車積載制限違反(二人乗りなど)3,000円
並進(2台以上の横並び走行)3,000円
警音器(ベル)の使用制限違反3,000円

このほか、自転車横断帯がある場所での横断方法違反、歩行者用道路での徐行義務違反、夜間の尾灯・反射器材の不備なども対象になる。細かい違反まで含めて113種類だが、生活で当たりやすいのは上の表の上半分だと思っておけばいい。金額は地域や運用で多少前後しうるので、ここでは「目安」と書いている。

ながらスマホが突出して高い。これは2024年11月の改正でいったん刑事罰の対象になった行為が、青切符でも自転車違反の最高額として引き継がれたためだ。該当するのは「手に持って通話しながら走る」「画面を注視しながら走る」。地図アプリ、LINEの確認、SNS、動画——画面を見ながら進めば全部1万2千円だと思っておけばいい。信号待ちで足をついている間にちらっと見る程度は走行中ではないので即アウトとは限らないが、ふらつき防止のためにも、見るなら完全に止まってからにしたほうが安全側だ。

「逆走」と「信号無視」が6,000円というのは覚えておく価値がある。この2つは無意識にやりがちで、しかも警察が一番取り締まりやすい。右側を走るクセがある人、車が来ないからと赤信号で渡るクセがある人は、それぞれ6,000円の値札がついたと考えたほうがいい。

自動車の反則金と比べると安いが、回数で効いてくる

自転車の反則金は、同じ違反でも自動車より低めに設定されている。点数制度がないぶん、金額もマイルドにしてある。ただし「安いから何度やってもいい」という話ではない。むしろ青切符は大量に処理できる仕組みなので、回数が増えやすい。

違反自転車の反則金(目安)自動車(普通車)の反則金
ながらスマホ(保持)12,000円18,000円(+違反点数3点)
信号無視6,000円9,000円(+2点)
一時不停止5,000円7,000円(+2点)
通行区分違反6,000円9,000円(+2点)

自動車だと点数が積み上がって免停・取消につながるが、自転車にはその縛りがない。そのかわり、後述の「自転車運転者講習」が回数で効いてくる構造になっている。

シナリオ別 — 1年でいくら出ていくか

「1回だけなら数千円」と思っていると、回数で効いてくる。よくありそうなパターンを置いてみる。

ケース内訳1年の合計(目安)
通学高校生A:朝の信号無視で1回、夜の無灯火で1回6,000円 + 5,000円11,000円
通勤会社員B:歩道走行で1回、ながらスマホで1回6,000円 + 12,000円18,000円
配達員C:逆走で1回、信号無視で1回、3年内2回目で講習命令6,000円 + 6,000円 + 講習6,000円18,000円
親D:雨の日の傘差し送迎で1回5,000円5,000円

額そのものは「速度違反の罰金」ほど重くないが、これまでゼロだったコストがいきなり乗る、というのが実感に近い。月のスマホ代1〜2か月ぶんが消えると思えばいい。

立場別 — 誰がいくら払うことになりやすいか

同じ「自転車に乗る人」でも、どこで切符を切られやすいかは生活パターンで違う。

  • 通勤・通学の会社員/大学生 — 朝の混雑時の歩道高速走行、駅前の信号無視、片手スマホ。駅周辺で警察官が立つ機会が増える。1回6,000〜12,000円が現実的なリスク。
  • 高校生(16歳以上) — 登下校の二人乗り、並走しながらのおしゃべり、無灯火での帰宅。本人が払うことになる。家庭内での周知が要る。
  • 小さい子のいる親 — 幼児を幼児用座席に乗せるのは例外で認められる範囲があるが、定員オーバーや無理な三人乗せ、傘差しでの送り迎えはアウト。送迎は雨でもカッパが正解。
  • フードデリバリー配達員 — 信号無視・逆走・歩道の高速走行をしがちで、長時間走るぶん遭遇確率が高い。アプリのアカウントに直接の影響はないが、反則金が積み上がれば日当が消える。
  • シニア(70歳以上) — 歩道通行が認められる年齢だが、その場合も徐行と歩行者優先が条件。逆走や一時不停止は年齢にかかわらず対象。

納めなかったらどうなるか

納付の流れは自動車の青切符と同じだ。違反現場で警察官から「交通反則告知書(青色の用紙)」を渡され、告知を受けた翌日からおおむね7日以内に銀行・郵便局・コンビニ等で反則金を仮納付する。これで手続きは終了、前科はつかない。

問題は払わなかった場合だ。後日あらためて「通告」が届き、それでも納めないと、最終的には刑事手続き(赤切符ルート)に送られる。つまり「青切符を無視すれば消える」わけではなく、無視すると最初の状態——前科リスクのある手続き——に戻るだけ。「身に覚えがない」「内容に納得できない」という場合は、その場でサインを拒み、刑事手続きの中で争うという選択肢になる。ただし、それは出頭や供述といった手間を引き受けるということでもある。軽い違反なら、納得できる内容である限り反則金を払って終わらせるほうが合理的なことが多い。

赤切符が残る重い違反 — ここは一発で前科リスク

すべての違反が青切符で済むわけではない。「交通の危険を生じさせた」ケースや、もともと悪質性の高い行為は青切符の対象外、つまり従来どおりの刑事手続きだ。

  • 酒気帯び・酒酔い運転 — 酒酔いは5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、酒気帯びは3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。2024年11月から自転車も明確に罰則化された。「ちょっとそこまで」でも完全アウトで、青切符にはならない。酒類を提供した人、酒気を知って同乗を求めた人も罰せられる。
  • 妨害運転(あおり運転) — 自転車による幅寄せ・進路妨害・執拗なベル鳴らしなども対象。
  • ながらスマホで事故・危険を生じさせた場合 — 通常は反則金1万2千円だが、ふらついて歩行者を妨害するなど危険を生じさせると1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金。
  • 救護義務違反(ひき逃げ)信号無視で人身事故 など、結果が重いもの。

つまり「青切符=軽くなった」と油断するのは逆だ。飲酒と「ながら+危険」は線の向こう側にあり、ここに踏み込むと反則金では済まない。むしろ、軽い違反が反則金で可視化されたぶん、「重い違反は別格」という区別がはっきりした。

「これ反則金?」迷いやすいケースのOK/NG

線引きがわかりにくい行為を整理しておく。

  • 歩道走行 — 原則は車道の左側。ただし「自転車通行可」の標識がある歩道、運転者が13歳未満・70歳以上・身体の不自由な人、車道が工事中などで著しく危険な場合は歩道を通行できる。その場合も車道寄りを徐行し、歩行者が来たら一時停止して優先。これを守らないと通行区分違反で6,000円。
  • イヤホン・ヘッドホン — NGの基準は「安全な運転に必要な音が聞こえない状態」。両耳をふさぐカナル型で音楽を流していればアウト、片耳だけ・オープンイヤー型・骨伝導は基本的に対象外という運用だ。ただし条例でイヤホン使用を広く禁じている自治体もあり、地域差がある。
  • スマホホルダー — ハンドルに固定して地図を「ちら見」する程度はセーフ寄り。ただし画面を注視・操作すればアウト(5,000円〜)。手に持てば1万2千円。固定していても凝視は危険、というのが警察の立場だ。
  • 傘差し運転 — 片手運転になるため公安委員会遵守事項違反で5,000円。雨の日はレインコート(カッパ)に切り替えるのが正解。傘ホルダーで固定する商品もあるが、視界を遮る・横風で煽られるなど別の危険があり、条例で禁じる自治体もある。
  • 無灯火 — 夜間は前照灯が必須。点滅式ライトのみだと「灯火」とみなされない地域があるので、点灯モードを基本に。後方には反射器材(リフレクター)も必要。違反は5,000円。
  • 二人乗り — 16歳以上の人が幼児用座席に幼児を乗せるのは例外として認められる範囲がある(自治体の規則による)。大人どうし、荷台に人を乗せるのは3,000円。
  • イヤホンしながらスマホ のような複合行為は、それぞれの違反として別々にカウントされうる。

国のルールに「条例の上乗せ」がある

ここまでは全国共通の道路交通法の話だが、自治体ごとの条例でさらに踏み込んだ決まりがある点も忘れないでほしい。住んでいる場所や通勤先によって、セーフ・アウトの線が動く。

  • イヤホン・ヘッドホン — 国の基準は「安全に必要な音が聞こえない状態」だが、東京都・神奈川県など多くの自治体は条例でイヤホン使用そのものを広く規制している。片耳・骨伝導でも地域によっては指導の対象になりうる。
  • 傘差し・傘ホルダー — 片手運転は全国共通でNGだが、傘を固定する器具の使用まで条例で禁じる自治体もある。雨の日はレインコートが結局いちばん無難だ。
  • 夜間のライト — 「点滅のみ」を灯火と認めない運用の地域がある。点灯モードを基本にしておけば全国どこでも安全側になる。
  • 泥よけ・反射器材 — 都道府県の規則で前照灯の明るさや反射器材(リフレクター)の基準が定められている。中古車や改造車は要チェック。

条例違反は青切符の反則金とは別枠の罰則(多くは2万円以下の罰金や科料など)になることがある。「国のルールさえ守っていれば大丈夫」ではなく、自分の住む都道府県と通勤先の自治体のルールも一度確認しておくと安心だ。お住まいの自治体名と「自転車 条例」で検索すれば、たいていは県警か県のサイトに一覧が出てくる。

ヘルメットは反則金の対象か

結論から言うと、ヘルメット未着用は反則金の対象ではない。2023年4月から全年齢で「着用努力義務」になったが、あくまで努力義務で、かぶらなくても切符は切られない。とはいえ、自転車事故の死者の多くが頭部の致命傷というデータがある以上、反則金とは別の次元で着けたほうがいい。子の通学用は学校や自治体が補助を出している地域もある。罰則の話と安全の話は分けて考えるべきところだ。

切符を切られたとき、その場でどうする

警察官に止められたら、まず落ち着いて指摘内容を聞く。納得できれば「交通反則告知書」を受け取り、後日届く納付書(または現場で渡される仮納付書)で7日以内に納める。本人確認のため運転免許証や学生証の提示を求められることがあるので、自転車に乗るときも身分証を持っておくと話が早い。

逆に、事実関係に争いがある(信号は青だった、押して歩いていただけ、など)なら、その場で告知書へのサインを断る選択肢がある。その場合は刑事手続きに移り、後日呼び出しを受けて言い分を述べることになる。手間はかかるが、本当に身に覚えがないなら泣き寝入りする必要はない。逆に、内容に納得しているなら、軽い違反でわざわざ刑事手続きを選ぶ実益は薄い。

電動キックボード・電動アシストとの関係

混同しやすいので一言。ペダルをこぐ「電動アシスト自転車」は法律上ふつうの自転車なので、ここまでの青切符ルールがそのまま当てはまる。一方、2023年7月から登場した「特定小型原動機付自転車」(いわゆる電動キックボードの一部)は別カテゴリで、ナンバープレートや自賠責が必要、ルール体系も違う。さらにフル電動の自転車型モビリティ(モペッド)は原付扱いで、無免許運転になりうる。「電動だから自転車」ではない点に注意したい。

よくある誤解

  • 「自転車なら酒気帯びは大丈夫」 — 違う。自転車も2024年11月から酒気帯び・酒酔いが明確に罰則化され、青切符の対象外(=刑事手続き)だ。飲んだら乗らない、押して帰る。
  • 「16歳未満は何をしてもセーフ」 — 青切符は切られないが、危険行為を繰り返せば14歳以上は自転車運転者講習の対象になりうる。指導・警告も受ける。
  • 「警告期間中だから今は無敵」 — 移行的に警告中心の運用をしている地域はあるが、悪質なものは最初から切符が切られる。期間も地域差がある。
  • 「点数がつくから免許に響く」 — 自転車には運転免許がないので点数制度はない。そのかわり繰り返すと講習。
  • 「並走は注意されるだけ」 — 「並進可」の標識がない場所での横並びは3,000円の反則金対象になった。
  • 「自分の自転車じゃないから関係ない」 — シェアサイクルやレンタル自転車でも、運転していた人が反則金を払う。

取締りの実態 — 6月以降どう動くか

施行直後の4〜5月は、いきなり全部切符ではなく警告・指導を中心にした移行的な運用をしている地域が多い。とはいえ夏に向けて本格運用と報道が増えるのは確実だ。切られやすいのは駅前・繁華街、通学路、幹線道路の歩道、そして信号無視・逆走が常態化している交差点。朝の通学・通勤ラッシュ時に警察官が立っている、というのはこれから増える光景になる。「みんなやってる」が通用しなくなる、と思っておいたほうがいい。

どこで何を重点的に取り締まるかは都道府県警ごとに発表されている。地元の県警サイトで「自転車 取締り 重点」と検索すると、自分の生活圏で何が狙われているかが見えてくる。通学路の逆走を重点にしている県もあれば、繁華街のながらスマホを名指ししている県もある。動き方が地域でかなり違うので、全国一律のニュースだけで判断しないほうがいい。

繰り返すと「自転車運転者講習」

これは青切符とは別枠の制度だ。信号無視やブレーキ不良、酒酔い運転など一定の「危険行為」で、3年以内に2回以上摘発されると、都道府県公安委員会から自転車運転者講習の受講を命じられる。対象は14歳以上。受講料はおおむね6,000円、所要時間は3時間程度。命令に従わないと5万円以下の罰金だ。

講習の対象になる「危険行為」には、信号無視、遮断踏切立ち入り、指定場所一時不停止、歩道での歩行者妨害、ブレーキ不良車の運転、酒酔い運転、安全運転義務違反(ふらふら運転や前方不注意など)、そして2024年改正で加わったながらスマホ・酒気帯び運転などが並ぶ。要するに「事故に直結しやすい行為」だ。これを3年以内に2回やると、講習の通知が来る。

つまり同じ違反を繰り返すと、1回目=反則金、2回目=反則金、そこに講習6,000円が乗る、という積み上がり方になる。青切符化でこの「危険行為」の範囲も整理されたので、「2回やったら呼び出される」という意識は持っておいたほうがいい。1回切られた時点で「次は講習込みだ」と思って乗り方を見直すのが、いちばん安上がりだ。

細かい疑問への短い答え

  • Q. 反則金を分割で払える? — 基本は一括。原則7日以内の納付だ。期限を過ぎても通告期間中なら納付できるが、放置すれば刑事手続きに回る。
  • Q. 払ったら点数や記録は残る? — 自転車には免許の点数制度がないので「点数」は残らない。ただし「いつ・どの危険行為で摘発されたか」は記録され、3年以内に2回で講習命令の対象判定に使われる。
  • Q. 海外からの旅行者や留学生も対象? — 日本国内で自転車に乗る以上、国籍は関係なく対象だ。シェアサイクル利用でも同じ。
  • Q. 子ども(15歳以下)が違反したら親が払う? — 青切符自体が切られないので反則金は発生しない。指導・警告で済む。ただし事故を起こせば、その賠償は別途で親に及ぶ。
  • Q. ベルをむやみに鳴らすのもダメ? — そう。歩行者をどかすためにベルを鳴らすのは「警音器使用制限違反」で、れっきとした反則行為だ。鳴らしていいのは「鳴らせ」の標識がある場所か、危険を避けるためやむを得ないときだけ。
  • Q. 歩道で押して歩いていたら? — 降りて押している人は「歩行者」扱い。自転車の交通ルールは適用されない。混雑した駅前などでは降りて押すのが結局いちばん安全で確実だ。

今日やっておくこと

  • ながらスマホの物理対策 — 走行中は通知をオフにする、スマホをバッグの奥にしまう。「ちょっとだけ」が1万2千円だ。ホルダー固定でも凝視は危険。
  • 逆走・信号無視のクセを直す — この2つで6,000円ずつ。無意識にやっている人ほど、明日からの取締りで真っ先に当たる。
  • ライトの常設点検 — 自動点灯式に替えるか、夕方の外出前にスイッチを確認する習慣を。5,000円より安く済む。
  • ブレーキとベルのチェック — ブレーキ不良(特に固定ギアのピスト)は5,000円、無闇なベル鳴らしも反則行為。普通の自転車なら気にしすぎる必要はないが、改造車に乗っている人は要注意。
  • 身分証を携帯する — 切符を切られたとき本人確認がスムーズに済む。財布に免許証や保険証を入れておくだけでいい。
  • 高校生の家族への周知 — 16歳になった瞬間に「払う側」。逆走しない・信号を守る・走りながらスマホを触らない、の3つだけでも家族で共有しておく。
  • 自転車保険の確認も合わせて — 反則金は「罰」、保険は「賠償」で別物だが、どちらも未対応のままだと痛い。2026年4月で全47都道府県が義務化済みで、加入ルートと月100円〜の比較はこちらの記事にまとめてある。火災保険やクレジットカードの個人賠償責任特約で済むことも多い。

正確な反則金額や対象行為の全リストは、警察庁・各都道府県警の公式サイトで最新版を確認してほしい。施行から日が浅く、運用の細部は地域や時期で動く。ただ、結局のところ「逆走しない・信号を守る・走りながらスマホを触らない」——この3つを守っていれば、まず切符は飛んでこない。